税務の話題
「インボイス制度」総点検!その3
今月も「インボイス制度」のお話しです。
先月から、皆さまそれぞれの状況にあわせて、具体的なお話しをする機会が増えてきました。改めて気にしていただくと、「あれ?必須項目入っていなかった!?」「そういえば、こういう場合はどうする?これで良いかな?」といったお声を多く聞きます。お取引先さまにご迷惑が無いよう、引き続き準備を進めていただければと思います。
今月は「受け取るインボイス」についてのご案内です。
【確認1】事務所家賃・月極駐車場代、インボイスの発行は…?
口座振替で毎月引落、契約書に基づき毎月お振込みされている方が多いと思われます。
請求書や領収書は受け取っていない場合の対応です。
お手元にあるご契約書には、貸主の登録番号が記載されていないことも考えられます。敢えて、新しく契約書を作成する必要はありません。取引年月日以外で、インボイス必須事項で足りない事項(登録番号等)について問い合わせましょう。
この確認とあわせて、
①契約書(取引年月日以外が記載されている)
②通帳など(取引年月日が記載)
があることにより、支払った消費税として認められる処理(仕入税額控除)ができます。
【確認2】個人で立て替えた経費を精算する場合は…?
日常発生する、事業で必要な備品の購入や飲食代などは、今までと変わらず領収書等を受け取り、保存することで対応できます。これから意識していただきたいのは、受け取る領収書等が「インボイス」であるかどうか(登録番号の記載があるか等)の確認が必要となること!
また、法人の場合、個人名義で契約している等の理由で、領収書の宛名が個人名となっている場合は、「立替金精算書」が必要となると考えられます。
該当する可能性のある方は、ご注意ください。
「立替金精算書」により、個人宛てのインボイスが法人のものであることの証明となります。
上図の説明は法人間での場合ですが、同様の扱いであると思われます。
【確認3】そういえば最近、料金の案内見ていない…かも?(電気・水道・電話・インターネット回線 など)
毎月の検針票や口座振替通知も、いつの間にか「webで確認してね!」という事業者が多くなっているようです。登録をしていない方は「最近見ていない…」かもしれません。
弊所で確認ができた限りですが、領収書等(インボイス)はweb上での発行となるところが多いと思われます。
(例)
東京電力エナジーパートナー:「Web検針票」「くらしTEPCO web」「ビジネスTEPCO」
さいたま市水道局:水道局アプリ(webブラウザ版)
NTTファイナンス:Webビリングサイト
なお、水道料金は自治体ごとに対応が異なります。検針票をインボイスとする自治体も多くあるようです。口座振替やクレジットカード引落となっているご契約を、一度整理してみましょう。
【確認4】ETC(クレジットカード)のインボイスって…?
「“クレジットカード利用明細”はインボイスにならない」ことは、既にご案内いたしました。
改めて明細を確認して、え?もしかしてETCも?…はい、ETCも必要です。
ETC利用照会サービス(https://www.etc-meisai.jp/)で発行される「利用証明書」がインボイスとなります。
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